
夏の暑さは、私たちの心と体に大きな負担をかけ、イライラしやすくなることがありますよね。蒸し暑さで寝苦しい夜が続いたり、日中の強い日差しで体力が奪われたりすると、知らず知らずのうちにストレスが蓄積されてしまいます。
この記事では、そんな夏のイライラを和らげ、心穏やかに過ごすためのアロマテラピーとリフレクソロジーの活用法をご紹介します。
なぜ夏はイライラしやすいの?
夏の暑さは、私たちの心と体に大きな負担をかけ、知らず知らずのうちにイライラの原因を積み重ねてしまいます。その主な要因は、以下の4つです。
- 暑さによる不快感
- 睡眠不足
- 発汗によるミネラル不足
- 肝臓疲労
これらの要因はそれぞれ独立しているだけでなく、複雑に絡み合って私たちのイライラを増幅させます。
たとえば、
- 暑さで体力が消耗すると、解毒や代謝を担う肝臓に負担がかかりやすくなります。肝臓が疲れると、十分な休息がとれずにぐっすり眠れない、といった悪循環に陥ることも。
また、
- たくさん汗をかくことでミネラルが不足すると、体がだるくなったり、ふらつきやめまいを感じたりと不快感が増します。これが食欲低下につながり、エネルギー不足を引き起こすこともあります。
このように、複数の要素が絡み合ってイライラは生まれるのです。だからこそ、自分のイライラの根本的な原因を突き止めることが大切です。根本にアプローチすることで、他の不調も良い方向へと導かれ、心身ともにバランスを取り戻しやすくなります。
もちろん、人間関係や仕事のプレッシャーなど、精神的なストレスは一年中存在します。しかし、夏はそうした精神的要因に加えて、先に挙げた4つの身体的な原因が上乗せされるため、普段なら気にならないようなことでもイライラしやすくなり、人間関係にまで悪影響が出てしまうことがあるのです。
「これも暑さのせいか…」と理解しておけば、相手のせいだと決めつけて関係を損なう前に、適切な対処法を実践できます。まずは、この4つの要因がどのようにイライラにつながるのかを詳しく見ていきましょう。
暑さによる不快感
高温多湿な環境は、私たちの体温調節機能を常に働かせるため、体力を消耗させます。不快感が続くと、集中力が低下したり、些細なことで感情的になったりしやすくなります。
睡眠不足
熱帯夜などで質の良い睡眠がとれないと、自律神経のバランスが乱れ、心身の回復が遅れます。これにより、精神的な不安定さや日中の倦怠感につながり、イライラの原因となります。
発汗によるミネラル不足
汗をかくことで、体内のカリウムやマグネシウムといった重要なミネラルが失われます。
これらのミネラルは神経機能や精神の安定に深く関わっているため、不足すると自律神経の乱れを引き起こし、イライラの大きな一因となるのです。
肝臓疲労
暑さによる体への負担、冷たいものの摂りすぎ、睡眠不足、そしてアルコールの摂取量が増えることなどにより、肝臓には大きな負担がかかりやすい時期です。
ビール量、増えていませんか?
肝臓が疲弊すると、以下のような状態になり、これが自律神経の乱れや精神的な不調、ひいてはイライラにつながる可能性があります。
- 体内の解毒作用が低下する
- 栄養素の代謝が滞る
- 疲労物質が貯蓄されやすくなる
アロマテラピーで夏のイライラを解消
香りは、脳にダイレクトに働きかけ、気分をリフレッシュさせたり、リラックスしたりする効果があります。
「ダイレクトに働きかける」というのがポイントです。本能の部分の大脳辺縁系に香りの信号が直接届くので、無理にリラックスしようとしたり、イライラを収めようとしたりせずに、スーッと感情が落ち着きます。
たとえば、暑く体に熱がこもっているようなときは、ペパーミントの香りを嗅ぐと実際に体感温度が下がって感じます。
ダイレクトに働きかけるアロマの香りで、夏のイライラを解消しましょう。
以下に、夏におすすめの精油の香りとイライラ解消効果の理由をリストアップしますので、ぜひお使いになってみてください。
夏のイライラ解消アロマリストアップ
ペパーミント
爽やかで清涼感のある香りが、頭をスッキリさせ、気分をリフレッシュしてくれます。クールダウン効果も期待できます。また、ペパーミントを入れたアロマバスでは、お風呂を出た後も涼しさが体中に広がって、冷房いらずで過ごしても不快感がありません。
胃腸疲れと肝臓疲れにも効果的です。
レモン
脳のクールダウンにはレモンが一番有効だと長年の経験から私がおすすめする香りです。
特にパソコンやスマホの長時間使用で、夏の暑さだけの理油でなく、脳に熱がこもっている人が現在は大多数です。レモンの香りが脳内温度をスーッとさげてくれます。
ラベンダー
ラベンダーは特に湿気のある時に有効です。サンダルウッドとラベンダーの組み合わせは湿気の多いときの不快感に最高の組み合わせです。睡眠促進効果もありますので、蒸し暑くて眠れないときに最高の効果を発揮してくれます。
また脾臓に影響するので、夏の免疫低下にもおすすめです。
サンダルウッド
サンダルウッドは夏に使うイメージを持たないセラピストも多いのですが、サンダルウッドの乾いた香りは湿度の多い日本の夏にピッタリです。木の芯材を蒸留した深い香りが脳とイライラ下情緒を鎮めてくれます。
ジンジャー
これは、冬場の冷えに多く使われる精油ですが、冷房で足元が冷える、いわゆるのぼせ冷えの人に有効です。ペパーミントと併せて、夏の健康増進に是非使いたい精油です。
ユーカリ
清涼感のある香りが、呼吸を楽にし、集中力を高める効果が期待できます。夏の倦怠感にもおすすめです。
夏のアロマの活用法
これらの精油を使った夏のアロマテラピーの活用法をお伝えしましょう。
アロマテラピーの活用法の主要なものは、以下の4つです。
- アロマ入浴
- アロママッサージ
- 芳香浴
- スキンケア
その他に夏ならではのひんやり冷湿布などもおすすめです。
夏のアロマ入浴
暑いときこそ、湯船に浸かってください。
なぜなら、冷房の中で過ごす時間が長い人は、下半身が冷えすぎて自律神経の乱れに繋がっています。湯船に数滴の精油を垂らしてゆっくり浸かることで、夏のイライラを鎮め、のぼせ冷えの解消に役立ちます。
その時に心地よい香りを使うのが一番ですが、是非やっていただきたいのは、「ペパーミント」のアロマ入浴。
皮膚に冷たい刺激が伝わり、湯船を出た後もひんやり感が続くので、風通しの良い部屋なら冷房いらずで過ごせます。また、ペパーミントは皮膚表面は冷やし、体内を温めるという特性を持っているので、冷房冷えの人にもおすすめです。
夏に湯船に浸かる人は、病気に対する抵抗力が高いです。
夏のアロママッサージ
暑い夏にオイルマッサージをすることに抵抗を感じる人もいますが、夏は皮膚の乾燥トラブルが多くなる時期でもあるのです。
夏は、毛穴が開き体内の水分が失われるスピードが速いのです。また冷房による乾燥もあります。
たとえば、足などに皮がむけるような水ぶくれのような痛くも痒くもない湿疹のようなものが出来たら、保湿によって改善します。
さらに、冷房の中でずっと座りっぱなしの人のリンパの流れは滞っています。ユーカリやジンジャーの精油を使ったアロママッサージを足に施すとリンパの流れが促され、熟睡できるようになります。
夏こそ、アロママッサージをしましょう。下半身だけ、もしくは足だけで十分です。
芳香浴
夏の芳香浴、外出時にはロールオンがおすすめ。今とても人気があります。



香りを持ち歩くと、気分も爽やかになりますし、汗でべたつく皮膚もスッキリします。
また、ストレスは外出時に多いですので、気分を瞬時に抑えるのに役立ちます。通勤電車内の嫌な臭い対策にもいいですね。
簡単に使えるロールオン、おすすめです。
詳しくはショップをご覧ください。
ご自宅では、心を鎮めるために、「サンダルウッド」をディフーザーで香らせるとよいでしょう。イライラした情緒が落ち着き、夜の暑さしのぎにもなります。
空間自体を心地よい香りで満たす芳香浴は、夏のイライラにピッタリです。
スキンケア
朝晩のスキンケアは、アロマの香りでリラックスします。
皮膚の健康のためにもアロマスキンケアは有効です。
なぜなら、精油には毛穴を引き締めたり、皮膚の浄化を高めたり、コラーゲンの生成を助ける作用などがあります。
たとえば、カモミールはコラーゲンの生成を助ける作用がありますので、夏の乾燥でシワっぽくなった肌にはおすすめです。
特に私がスキンケアでおすすめするのは、芳香蒸留水(ハイドロソル)を化粧水に使うことです。


ラベンダーならば、日焼けた肌を鎮静させてくれて細胞更新を促してくれます。
ローズなら毛穴をクリアにして美肌効果が抜群。
洗顔後に芳香蒸留水をたっぷりつけたら、ミツロウクリームか、アロマブレンドオイルで保湿します。
冷湿布
「暑くて寝苦しい」「頭に熱がこもって熟睡できない」ときは、冷湿布をおでこに載せて眠りましょう。
洗面器に精油を1、2滴たらして良く混ぜて、おしぼりタオルを浸して絞り、それを頭に乗せて寝ます。
または、ラベンダーウォーターやローズウォーターなどの冷却作用のある芳香蒸留水をコットンに含ませておでこや瞼の上に乗せて寝ます。
これは、のぼせた頭を冷やす効果とリラクゼーション効果があるので、夏のイライラにとても効果的な手法です。
リフレクソロジーで足元からリラックス
アロマテラピーと並んで、夏のイライラ対策に効果的なのがリフレクソロジーです。足の裏は「第二の心臓」とも呼ばれ、全身の臓器や器官に対応する「反射区」が集中しています。
特に、足は重力によって老廃物が溜まりやすい場所です。日中立ちっぱなしだったり、座りっぱなしだったりすることで、足のむくみやだるさを感じる方も多いでしょう。足元を優しくマッサージすることは、これらの老廃物の排出を促し、血行を改善するのに役立ちます。
足元から心身をほぐすリフレクソロジーは、夏の疲労回復やイライラ解消にとても有効です。具体的な方法については、別の記事で詳しくご紹介しますので、そちらもぜひご覧ください。
まとめ:夏のイライラ対策、今日からできること
夏のイライラの原因は、暑さによる不快感、睡眠不足、発汗によるミネラル不足、そして肝臓疲労という複数の要因が複雑に絡み合っています。これらが重なることで、私たちは普段よりも感情的になりやすくなります。
しかし、ご安心ください。これらの原因にアプローチすることで、夏のイライラを軽減し、心穏やかに過ごすための方法はたくさんあります。この記事では、特に香りの力で心身を癒すアロマテラピーと、足元から全身を整えるリフレクソロジーを重点的にご紹介しました。
ペパーミントやラベンダーなどのアロマオイルを上手に活用して、気分をリフレッシュしたり、リラックスを促したりしましょう。また、足裏のマッサージで疲れた体を癒すことも、夏のイライラ対策には非常に有効です。
今年の夏は、これらの対処法を日々の生活に取り入れて、心身ともに快適な毎日を送りましょう。
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