最近、お子さんが朝起きられず、学校に行けない日が続いていませんか?
血圧との関係から梅雨時期に起立性調節障害を発症しやすいものです。起立性調節障害(OD)は、多くの子どもたちに影響を及ぼし、不登校の一因となることがあります。
現在、10人に一人の割合で起立性調節障害に悩んでいるお子さんがいらっしゃいます。
このブログでは、起立性調節障害と不登校の関連性について詳しく説明し、アロマテラピーを用いた心と体のケア方法をご紹介します。
お子さんが元気に学校生活を送れるように、アロマテラピーがどのように役立つかを一緒に学んでいきましょう。
より深く学びたい方には、1DAY講座も用意しております。
1.はじめに
不登校や起立性調節障害(OD)は、現代の子どもたちが直面する大きな問題です。
実は、私は現代っ子ではありませんが、中学時代からこの問題に苦しんでいました。当時、親からは「怠けている」と見られてしまい、非常に辛い思いをしました。ストレスや起立性調節障害という言葉がまだ一般的ではなかったため、医者に行っても原因がわからず、単なる怠け者というレッテルを貼られてしまっていたのです。
この経験は、成人してからの性格形成にも大きな影響を与え、長い間苦しむことになりました。
そのため、「起立性調節障害」という言葉を初めて聞いた時には、ほっとしたことを覚えています。中学時代の2~3年間の出来事が、成人後まで影響を及ぼすのです。同じように悩んでいるお子さんやその親御さんには、この障害を知ってもらい、自宅でできるケアを覚えていただきたいと思っています。
現在、私はアロマテラピーサロンで不登校の子どもを持つ親御さんから相談を受け、お子さんへのアロマテラピーを提供しています。このブログでは、私の経験とアロマテラピーの知識を基に、起立性調節障害と不登校の問題に対するアロマテラピーの効果と具体的なケア方法をご紹介します。ぜひ、参考にしてください。
2. 不登校と起立性調節障害とは?
不登校とは?
不登校は、子どもが継続的に学校に通えなくなる状態を指します。これは単なる怠けや甘えではなく、さまざまな要因が絡み合って起こる複雑な問題です。
主な原因としては、以下のようなものがあります。
- 学業のプレッシャー:成績や進学に対するプレッシャーが強すぎる場合。
- 対人関係の問題:いじめや友人関係のトラブル。
- 家庭環境:家庭内の問題や親子関係のストレス。
- 精神的・身体的な健康問題:うつ病や不安障害、起立性調節障害などの健康問題。
不登校の原因は一つではなく、複数の要因が重なり合うことが多いため、個々の状況に応じた対応が必要です。
起立性調節障害(OD)とは?
起立性調節障害(Orthostatic Dysregulation, OD)は、自律神経の働きがうまく調整できないことによって起こる症状です。
主に以下のような症状が見られます。
- 朝起きられない:朝、体が重く感じてベッドから出ることが難しい。
- 立ちくらみやめまい:急に立ち上がった時にめまいや立ちくらみを感じる。
- 疲れやすい:日中に異常な疲労感を感じる。
- 集中力の低下:学校の授業や課題に集中できない。
これらの症状により、学校に通うことが難しくなることが多いのです。
ODは思春期の子どもに多く見られますが、早期の対処と適切なケアが重要です。
最近の子供たちは、「だるい」という言葉をよく使いますね。デジタル社会において、自律神経の調整ができにくくなっています。いつも倦怠感があるというのは本当なのです。
私自身もずっとだるさを抱えて10代を過ごしていましたので、お子様の「だるっ!」という言葉はよくわかります。
不登校と起立性調節障害の関係
不登校の原因の一つとして、起立性調節障害は重要な要素となります。
ODによって朝起きることが難しくなると、学校に遅刻したり欠席したりすることが増えます。これが続くと、学校生活に対する不安やストレスが増し、不登校の状態に陥ることがあります。
特にいじめがあったわけでもなく、お友達と喧嘩したようでもない場合、起立性調節障害を疑うのが正解でしょう。
また、親御さんは、お子さんの体のストレスも理解してあげることが大切です。
事例
ある小学校1年生の子どもが、1学期の途中から学校に行けなくなりました。その子はクラスで一番背が低く、小柄でした。私はすぐにピンときました。ランドセルが重すぎるのではないかと。1年生には重すぎるランドセルを背負っての登下校は、特に小柄な子どもには大変な負担です。体の疲労が起立性調節障害を引き起こすこともあるのです。
実際のアロマテラピーケアの内容は後ほど詳細を書きます。
親や教師の理解とサポート
不登校や起立性調節障害の子どもたちに対する理解とサポートが不可欠です。
親や教師が子どもの状態を正しく理解し、適切な対応をすることで、子どもたちの心身の健康を守り、学校生活への復帰をサポートすることができます。
絶対に、「さぼっている」「怠けている」と言ってはいけません。
次のセクションでは、アロマテラピーがどのように起立性調節障害に効果を発揮し、不登校の子どもたちをサポートするかについて詳しく見ていきます。
3.アロマテラピーの基本
まずは、アロマテラピーとは何か?を見ていきましょう。基本から始めます。
アロマテラピーとは?
アロマテラピーは、植物から抽出されたエッセンシャルオイル(精油)を使用して、心身の健康を促進する自然療法です。この療法は、ストレスの軽減、リラクゼーションの促進、痛みの緩和など、さまざまな健康上の利点があるとされています。
アロマテラピーの歴史と原理
アロマテラピーの歴史は古代文明にまで遡り、エジプトやギリシャ、ローマなどで医療や宗教儀式に使用されてきました。現代のアロマテラピーは、フランスの化学者ルネ・モーリス・ガットフォセによって1930年代に広められました。ガットフォセは、火傷の治療にラベンダーオイルを使用した際、その治癒効果を発見しました。
アロマテラピーの原理は、エッセンシャルオイルが持つ化学成分が嗅覚や皮膚を通じて体内に入り、神経系や免疫系に働きかけることで効果を発揮します。
エッセンシャルオイルの香りは、脳の嗅覚系に直接影響を与え、感情や記憶、ストレス反応を調整する働きがあります。
特に、アロマテラピーが嗅覚を通じてセロトニンやアドレナリンといった神経物質の分泌に影響を与える点は、不登校のケアにおいて特筆すべきポイントです。
アロマテラピーの主な効果
アロマテラピーには、以下のような効果が期待されます。
- リラクゼーションとストレス軽減:ラベンダーやカモミールのエッセンシャルオイルは、リラックス効果が高く、ストレスや不安を和らげます。
- 睡眠の改善:ラベンダーやベルガモットのオイルは、眠りを深くし、安眠を促進します。
- 免疫力の向上:ティートリーやユーカリのオイルは、抗菌・抗ウイルス効果があり、免疫力を高めます。
- 集中力の向上:ローズマリーやペパーミントのオイルは、脳の活性化を促し、集中力や記憶力を向上させます。
これらの効果により、自律神経が安定します。
安全な使用方法
エッセンシャルオイルは非常に濃縮された植物成分であり、安全に使用するためには適切な方法を守る必要があります。
- 希釈:エッセンシャルオイルを肌に直接塗布する際は、必ずキャリアオイル(ホホバオイル、スイートアーモンドオイルなど)で希釈してください。
- パッチテスト:初めて使用するオイルは、肌に少量を塗布してアレルギー反応がないか確認します。
- 適切な保管:エッセンシャルオイルは、直射日光を避け、涼しく暗い場所に保管しましょう。
使用方法
アロマテラピーの使用方法はさまざまですが、以下が一般的です。
- ディフューザー:エッセンシャルオイルを拡散させて香りを楽しむ方法です。リビングルームや寝室での使用がおすすめです。
- マッサージ:希釈したオイルを使って体をマッサージすることで、リラクゼーションや血行促進を図ります。
- バス:バスタブに数滴のエッセンシャルオイルを入れることで、入浴中にリラックス効果を得られます。
- 吸入:ボウルにお湯を張り、数滴のオイルを垂らして蒸気を吸入することで、呼吸器系のケアに役立ちます。
アロマテラピーは、きちんとした知識を学ぶ必要があります。
アロマスクールで学びましょう。
アロマテラピーは、不登校や起立性調節障害に悩む子どもたちにとっても効果的なサポート方法です。
次のセクションでは、具体的なエッセンシャルオイルとその使用方法について詳しく見ていきましょう。
4.アロマテラピーが不登校と起立性調節障害(OD)に与える効果
アロマテラピーの心理的効果
アロマテラピーは、その香りを通じて脳に直接働きかけ、心理的な健康にポジティブな影響を与えることが知られています。特に、以下の点で不登校や起立性調節障害に対して効果を発揮します。
リラクゼーションとストレス軽減
ラベンダーやカモミールなどのエッセンシャルオイルは、リラックス効果があり、ストレスや不安を軽減します。これにより、学校への不安や抵抗感が和らぎ、登校がスムーズになる可能性があります。
気分の安定
柑橘系のオイル(例:オレンジやベルガモット)は、気分を明るくし、ポジティブな気持ちを促進します。不登校の背景には気分の落ち込みや無気力感が関わっていることがあり、これを軽減する助けになります。
身体的効果と睡眠の改善
アロマテラピーは、身体的な健康にも多大な効果をもたらします。
睡眠の促進
ラベンダーやベルガモットのオイルは、リラクゼーションを促進し、自然な眠りをサポートします。良質な睡眠は、体の疲労回復や精神的なリフレッシュにつながり、学校生活における集中力や学習能力を向上させる役割を果たします。
免疫力の向上
ティートリーやユーカリのオイルは抗菌作用があり、免疫力を高める助けとなります。これにより、体調管理がしやすくなり、体の不調による登校の妨げを軽減する可能性があります。
自律神経の強化
セロトニンなどのリラックスホルモンとアドレナリンなどのやる気ホルモンの分泌を促す精油を夜と日中に使い分けることで、自律神経が強化されます。また、ローズマリーなどの血圧をあげる精油を使うことで、気圧による低血圧の影響を防ぐことができます。
体力回復
アロママッサージにより、疲労物質を素早く排出させることができるので、倦怠感を解消できます。
5.体験談
まとめ
不登校のお子さんを抱え、出口の見えない不安を感じていらっしゃるお母様へ。
アロマテラピーは、お子さんの抱える心の悩み、体の不調、そして女の子特有の生理の問題など、多岐にわたる側面から穏やかに働きかけることができます。
当サロンのプロのアロマセラピストは、お子さんの言葉にならないサインに耳を傾け、不調の根源を見極めます。学校に行けないという状況の裏には、心の問題だけでなく、ご本人も気づいていない体の不調が隠れていることも少なくありません。
私たちは、お母様からじっくりとお話を伺い、お子さんの状態を丁寧に把握することから始めます。その上で、一人ひとりに合わせた最適なアロマテラピーのレシピを組み立て、心と体のバランスを優しく整えていきます。
「お母さんとして、いったい何ができるのだろう…」と悩むお気持ち、痛いほど理解できます。お子様が安心してセラピストと向き合えるよう、時には別室でお待ちいただくこともございますが、それはお子様の心と体がより良い方向へ向かうための大切な時間です。
お子さんとご自身が、穏やかな日々を取り戻せるように。アロマテラピーを通じて、私たちが全力でサポートさせていただきます。どんな些細なご心配や、誰にも言えないお悩みも、どうぞ安心してお聞かせください。
まずは、頑張り続けているお母様ご自身の心と体の緊張を、ゆっくりと解きほぐしませんか?お子様へのご心配や、どうしようもないと感じる状況から抜け出すための、大切な第一歩を共に踏み出しましょう。
今すぐ、ご自身の安らぎと、お子様の笑顔を取り戻すための第一歩を踏み出しませんか?
あなたとお子さんが、安心して毎日を過ごせるように、アロマテラピーを通じて精一杯サポートいたします。どんな小さなことでも、どうぞお気軽にご相談ください。当サロンは、お母様の心身を癒すことから、お子様の未来を拓くサポートを始めます。
~この記事を書いた人~
白鳥志津子
アロマテラピー専門家、自然療法家、リフレクソロジスト、カウンセラー、睡眠アドバイザー、不登校セラピスト
1998年に自身のアロマテラピーサロンラシエスタを開業し、翌年アロマテラピーの専門家を育てるアロマテラピースクールを開校。
多くのアロマセラピストを育てるとともに、第一線でクライアントのセラピーにあたる。
ストレスマネジメントを提唱し、アロマテラピーにとどまらず、食事や睡眠、運動の重要性を説いています。
ブログでは、実践的なストレス解消法やリラクゼーションテクニックに加えて、健康的な食事のアイデアや睡眠の改善方法、効果的な運動プログラムについても積極的に情報発信しています。
幅広い視点からのアプローチで、読者の心と体の健康をサポートするための具体的なアドバイスやヒントを提供しています。