こんにちは、アロマ・リフレスクールラシエスタの白鳥です。
今回のブログも、アロマテラピーの素晴らしい世界に触れる機会をみなさまと共有したいと思います。
アロマテラピーは植物の精油を使って心身のバランスを整える自然療法です。
医療機関で何でもないと言われても不快症状が続く場合、アロマテラピーを試してみる価値はあります。
先日、私が行ったアロマテラピー相談の記録をもとに、その効果やプロセスを皆さんとシェアします。
アロマ相談記録の概要
クライアントの主訴
64歳で、最近訪問介護の仕事に復帰したFさん。相談に来られたのは、5月末です。
4月の終わりに血便があり、慌てて病院にいき、検査したが何も異常は見つからなかった。その後、5月に入り、残尿感が2週間続き、どうにも我慢できずに当サロンへ来店。
基本データ
- 相談日:5月末
- 年齢:64歳
- 性別:女性
- 職業:リタイア後の主婦(週2日パート)
- 生活習慣:日常的に健康に気を使った生活を送っている。夏でも湯船に入ることでリセットしている。しかし、最近は気候のせいか体調不良が続いている。
カウンセリング
まずは、Fさんの体調不良の詳細を時系列でお聞きしました。
血便に関しては医師から異常なしと言われ、気持ちが落ち込んでいました。
その後、残尿感が酷いということでしたので、脚の冷えはないか確認。このところ、脚の冷えは感じていたとのこと。
また、気温が上がってきて冷たい飲み物をとることが多くなったとのこと。
寒暖差が大きく、冷えから腎機能の低下、さらには免疫力の低下に繋がっているようでした。
筋肉があまりない体なので、寒暖差などの外的環境の影響が大きいと思われます。
アロマテラピーレシピとトリートメント
アロマレシピ
使用するエッセンシャルオイル
Fさんと一緒にアロマ精油を選びました。
選んだ精油は、以下の精油です。
- ペパーミント:腎臓と肝臓の不調に効果を発揮し、暑いときには体を冷やしてくれて、寒いときには温めてくれる効果
- クラリセージ:腎臓の良い強壮剤となり、衰弱した状態の体に活力を与えます。
- サンダルウッド:膀胱炎の改善に効果を発揮します。また、乾燥のイメージをもたらすので、じめじめした季節に気分をさっぱりさせます。
- シダーウッド:抗菌作用と緊張緩和作用が高く、ホメオスタシスを整えます。また、関節炎にも効果を発揮します。
実は、Fさんは、手指の関節にこわばりを感じていました。
4種類の精油をブレンドして下半身を重点にマッサージしました。
アロマトリートメント
トリートメントメニューは、「自律神経バランス120分」
全身ボディーとヘッドを組み合わせたメニューです。
アロマトリートメントのポイント
- 腎臓機能の活性化を目的として、背中の腎臓周辺を温めながら、腰・下半身へのトリートメントに時間をかけました。腎臓周辺に冷たいこわばりがありましたので、ホールディングを多くして、和らげました。
- また、腎機能の弱い方の特徴ですが、姿勢が悪く呼吸が浅くなっていましたので、胸肺の部分のコリも温めながらほぐしていきました。背中の部分をこのように温めながらほすぐことで、精油の浸透が良くなり、肩甲骨がゆったりとはがれていきました。
- リフレクソロジーでは、ボディと同じく腎臓・胸肺をメインに行いました。
- 割と強めがお好きなFさんですが、体が弱っているので、今回はご説明をして刺激の少ないマッサージにしました。
クライアントの反応と結果
「楽になった。呼吸が深くできる」と喜ばれ、自宅ケアを教えて欲しいと懇願されました。
クラリセージの精油とラベンダーウォーターをご購入いただき、アロマバスとラベンダーウォーターの飲用のケアをお教えしました。
セルフケア
1.クラリセージで入浴する
お風呂が大好きなFさんにとっておきのケアです。
クラリセージを4,5滴入れたアロマバスをおすすめしました。
必ず腎臓部分まで湯船に浸かることが効果的なことをお伝えしました。
クラリセージは、腎臓機能の強壮作用のほかに、非常に強力なリラックス作用があるので、深い眠りに就くことができます。
2.ラベンダーウォーターの飲用
ラベンダーウォーターの飲用で、自律神経を整え、感染症にかかりにくくさせました。
ラベンダーは万能ですが、消炎作用や殺菌作用があるので、膀胱炎にも効果を発揮します。
1か月後にいらしたFさんは、開口一番「前回のマッサージの後、すっかり回復したの!アロマバスも毎日やってるわ!残尿感はすぐになくなったわよ!」ととても感動していました。
考察と学び
季節の変わり目と猛暑への対応
季節の変わり目は体調不良が起きやすい時期ですが、特に昨今の猛暑では、急な冷房の使用などにより、思っている以上に体に負担がかかっています。
体力の低下している人は、風邪をひいたり、膀胱炎を発症したりと、感染症にかかりやすくなります。
このような場合、病後回復期のような優しいケアが必要です。
特に腎臓が疲弊していることが多いため、腎機能をサポートするエッセンシャルオイルを使用することが望ましいです。
感染症にかかった場合、薬に頼って症状を押さえつけるより、身体全体の強壮をすることが望ましいのです。一時的に症状を抑えても、微熱が続いたり咳が続いたりということが頻繁に起こります。
特に60歳過ぎると自分で思っている以上に体力が弱っているので、運動習慣をつけることも大事です。
運動習慣
運動習慣で一番のおすすめの運動はウォーキングです。水中ウォーキングが出来ればなお良いですね。
ウォーキングは心身の健康に多くのメリットがあります。手軽にできるので今すぐ始めることを強くお勧めします。
ウォーキング効果
- 心肺機能の向上:規則的なウォーキングは心臓と肺の機能を強化し、全身の血液循環を改善します。
- 体重管理:ウォーキングはカロリーを消費し、体脂肪の減少を促進するため、体重管理に役立ちます。
- 筋力と骨密度の強化:特に脚や臀部の筋力を強化し、骨密度を高めることで骨粗鬆症の予防にもつながります。
- ストレスの軽減:自然の中でのウォーキングはリラックス効果があり、ストレスや不安を軽減します。
- 精神的健康の向上:ウォーキングはエンドルフィンの分泌を促し、気分を向上させ、うつ病の予防や治療に役立ちます。
- 血圧の低下:規則的なウォーキングは高血圧を予防・改善し、心血管疾患のリスクを低減します。
- 消化機能の改善:ウォーキングは消化器系の働きを促進し、便秘の予防や改善に役立ちます。
- 免疫力の強化:適度な運動は免疫機能を高め、感染症にかかりにくくします。
- バランスと柔軟性の向上:バランス感覚や柔軟性を維持・向上させることで、転倒やケガのリスクを減少させます。
- 創造性と集中力の向上:ウォーキングは脳の活性化を促し、創造力や集中力を高める効果があります。
その他、緑内障の予防になるという報告も出ています。運動習慣のあるなしは、今後の健康に大きく影響するのです。
アロマテラピーで体を強くする
アロマテラピーは精神ケアにおいて重要な役割を果たすだけでなく、体の強壮にも大きな効果があります。
体を強くするためには以下のような体内機能の促進が必要です。
- 体内の浄化:デトックス効果で有害物質を排出し、体内を清浄に保ちます。
- 血流の改善:血液循環を促進し、酸素と栄養素を全身に行き渡らせます。
- 血球の強化:白血球や赤血球を活性化し、免疫力と酸素運搬能力を高めます。
- 体のアルカリ性化:体内のpHバランスを整え、酸性化による疲労や病気を防ぎます。
- 消化力の向上:消化器系の働きを助け、栄養の吸収効率を高めます。
これらの効果を通じて、アロマテラピーは体の様々な働きを助長し、体を強く健康に保つのに役立ちます。
アロマトリートメントで体調を整えた後のステップ
アロマトリートメントで体の働きを正常に戻したら、次に運動を始めましょう。
しかし、調子が悪いときに運動から始めるのは避けるべきです。
まずは体調を整えることが最優先です。
また、食べすぎにも注意が必要です。
消化には多くのエネルギーが必要で、体のエネルギーが消化に使われると免疫機能が低下してしまいます。
体調が悪いときは、腹六分目を心がけ、よく噛んで食べることが重要です。
ちなみに、唾液には免疫反応をサポートする力があります。
アロマテラピーを学ぶ
これらの事例を通じて、アロマテラピーがいかに効果的であるかが分かります。
アロマテラピーは、単にリラックス効果をもたらすだけでなく、体の働きを正常に戻し、免疫力を高める強力なツールです。
アロマオイルの選び方や使用方法を学ぶことで、自己ケアや家族の健康管理に役立てることができます。
例えば、精神的なストレスを和らげるためのブレンドや、体のデトックスを促進するためのオイルの使い方を知ることで、日常生活の質を向上させることができます。
また、体調が悪い時には、アロマトリートメントでまず体を整え、その後適切な運動や食生活を取り入れることで、効果的に健康を回復することができます。
アロマテラピーは自然療法の一環として、安全かつ手軽に取り入れることができるため、どなたでも始められます。これを機に、アロマテラピーの知識を深め、自分自身や大切な人たちの健康と幸福をサポートするためのスキルを身につけてみてはいかがでしょうか。
是非、アロマテラピーを学び、その豊かな恩恵を日常生活に取り入れてみてください。
《アロマテラピーを行う際の注意点》
- 精油(アロマオイル)は、必ず適切に希釈して使用します。
- 精油(アロマオイル)を初めて使用する場合、皮膚アレルギーテストを行い、過敏症の反応がないか確認しましょう。
- 妊婦や授乳中の人、乳幼児には特に慎重にアロマオイルを使用し、専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。
- アロマオイルは内部摂取せず、飲み込んでしまわないようにしましょう。
- アロマオイルは直射日光や高温から遠ざけ、しっかりと密封して保管しましょう。
- 重大な健康問題がある場合や特定の症状を治療する場合、専門家の指導を受けることが重要です。
- アロマオイルはペットにとって有害な場合があるため、ペットがいる場合は注意が必要です。
これらの注意点を守り、アロマテラピーを安全に楽しんでください。
~この記事を書いた人~
白鳥志津子
アロマテラピー専門家、自然療法家、リフレクソロジスト、カウンセラー、睡眠アドバイザー、不登校セラピスト
1998年に自身のアロマテラピーサロンラシエスタを開業し、翌年アロマテラピーの専門家を育てるアロマテラピースクールを開校。
多くのアロマセラピストを育てるとともに、第一線でクライアントのセラピーにあたる。
ストレスマネジメントを提唱し、アロマテラピーにとどまらず、食事や睡眠、運動の重要性を説いています。
ブログでは、実践的なストレス解消法やリラクゼーションテクニックに加えて、健康的な食事のアイデアや睡眠の改善方法、効果的な運動プログラムについても積極的に情報発信しています。
幅広い視点からのアプローチで、読者の心と体の健康をサポートするための具体的なアドバイスやヒントを提供しています。